真鯛の四季。キングオブ海水魚。

のっこみから始まる真鯛の四季

日本で愛される”真鯛”。釣って楽しい、姿も美しい、食べて最高の魚。まさに”キングオブ海水魚”ではないでしょうか? 鯛という感じは、魚(さかなへん)に周(まわる)とかいて鯛ですが、周という字には(あまねくゆきわたること)を意味するのだそうで、全国 各地どこの海でも狙える魚です。だからといってだれにでも「ゆきわたる」わけではない、ほどほど釣れるから一尾がうれしくなる。大きいな真鯛を釣ればそれがネタ になる。

この真鯛。四季を通じて釣れるが、それぞれ四季の味もそうだが釣り方にも工夫があるはず・・・

その四季の鯛を知ることから、真鯛釣りを極めてみても面白いんではないんでしょうか?

のっこみの春

うららかな日差しを浴びながらゆっくりとした釣り。じっくりと一発大物を!

春は真鯛の産卵のシーズン。水温が15度に達するとそれを合図に低水温期を過ごした沖の深場から沿岸の浅い砂地へやってくる。「のっこみ」といい「上(のぼ)り」という。 この季節の真鯛は、いつにもまして鮮やかな緋色を帯びること、南の海から順に北へ、サクラの開花と歩調をあわせるように動きはじめることから、「サクラダイ」との呼び名もある。

身に脂がよくのって、食べても大変美味しいこの時期は、本格的な沖釣りシーズンの開幕期。それと、マダイは高年魚ほど産卵時期が早い。大きいなマダイがほどはやくに乗っこんでくる。 四季を通じて狙えるマダイだが、メーター級を狙えるのもこの時期が最高。超大物の出る確率が圧倒的に高いのがこの”春、のっこみ”のシーズンなのだ。

と、わかると難しくなるのがタイミング。ちょうどいい時期にいい場所で釣りができなければ、この大物との出合いも夢の中。 海にのもぐるとき「えびす」と唱えると漁に恵まれるという俗信がある。「えびす様えびす様、どうかわたしたちにも福をおすそわけしてくだい」と唱えるのも悪くない。 それで、超特大の大ダイが当たった日には、特大級のえびす顔を見せてみよう!

豪快夏磯の夜

月灯りの中、ブン投げて豪快夏磯の夜。

釣り魚としてのマダイの魅力のひとつは”真っ向なファイト”。まっすぐに喰いまっすぐに走って引き絞るさすがは王者。

月明かりのなか荒磯からそのファイトをまち、ドキドキ胸のたかなり 感じるこのシーズン。マダイの捕食は、大胆かつ豪快に行う。同じ鯛でも"クロダイ””チヌ”は、なかなか口にせず、ぼちぼち捕食する魚にくらべ、一気に餌を飲み込み走るマダイは豪快そのもの である。常に浅い場所に生息するチヌに比べ、真鯛は、深場で生息している。この違いから大胆になるんであろうか?。これが、日が沈む夜釣りでは磯などから狙えるエリアで行われる。

一般に昼行性であるとされているマダイであるが、夜つりで釣れるものは平均して型がいい。海況が安定する梅雨時期から夏場にかけて潮通しの沖磯でスリリングな釣りシーズンである。 周りがシーンとする夕方から夜にかけて、ケミホタルの光るウキが一気に消しこむこの釣りは常にドキドキしている。繰り返し、投げては回収し、投げては回収するその動き一つ一つが楽しいこのシーズンに 大ダイを手にしてみたい。

エビで釣る入門の秋

入門絶好機!エビでタイを釣る。

海中の魚たちの活性は、水温により左右されるものであることはご存知の通り。それぞれ好みの水温域があって、それを下回っても、上回っても活性は落ちる。活発に動きまわり、餌を喰う水温 を好適水温といい、真鯛の場合15度から25度くらいの間とされています。暑くもなく寒くもない秋は、わたしたち人間にとっても真鯛にとっても食欲旺盛なシーズンなのである。

磯釣り、かかり釣り、投げ釣りともの若わかしい真鯛の小気味いい引きが楽しめる絶好機、沖釣りなら昔ながらの手釣りにチャレンジしてみよう。

「エビでタイを釣る」とは少しの労力、わずかな投資で大もうけを企てることのたとえであるが、実際に古くから行われてきた真鯛釣りの有効な方法で、生きたエビを針につけビシマ道具でやる釣り は一人前のタイ釣り師の気分も楽しい。

澄み切った青空のもと、軽快なアタリを指先で感じる釣りは、いつでも新鮮な興奮と喜びに満ちて気分はいっぱしの一本釣り師。そらきた!ぴんぴん跳ねる前アタリ!

狙い定め新年の祝い鯛

年の初めに飾る祝い鯛

晩秋から初冬にかけて、真鯛たちは「落ち」の季節を迎える。高水温期を過ごした浅場から沖の深みへと、春ののっこみとは逆のルートをたどりはじめるこのシーズンは、 鯛釣りの一年を締めくくりの季節であり、春ののっこみ期と並ぶ大きな山場だ。水温が12度を切るとほとんどエサをとらない冬眠状態になるという真鯛たちが、厳冬に蓄える荒食いを見せる。

高嶺の花がてに届く釣魚になって、それでもやっぱり真鯛はマダイ。金色にかがやくその姿は堂々としてめでたい(鯛)。新春を寿くマダイを狙って竿納め、一年の釣運を祈って初めての竿 を出す。新しい年がまた始まる。